#875 断水したら庭に穴掘ってトイレにするから大丈夫…本当に大丈夫?
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、6月24日(月)、本日も備えて参りましょう!
イメージが重要
本日のテーマは「非常用トイレ」のお話です。
災害や突発的な断水が発生した際に困るのがトイレです。飲料水や食べ物は災害直後にすぐ存在しなくても問題ありませんが、トイレが使えないことは大問題です。タイミングによっては断水の1分後に危機的な状況を迎えている可能性もあります。水や食べ物を1週間分準備するならば、トイレも1週間分準備する、入口と出口の量は同じにすることが重要です。ということで本日は非常用トイレのお話。
庭に穴を掘って埋める…
非常用トイレのお話をすると、「うちには庭があるから、断水したら穴でも掘って処理するから非常用のトイレ入らないよ」というお話を聞くことがあります。戸建てで庭があれば、誰もが考えたくなる断水時のトイレ、庭に穴を掘って対応する、これは有効なのでしょうか。現実的には難しい所です。
イメージしてください、庭に穴を掘って、トイレにする。ただ穴を掘っただけでは、美しいお尻が丸出しになってしまいますが、庭とは言えこれはなかなか厳しい状態です。夜なら大丈夫でしょうか?夜中は夜中で暗すぎて、なにも出来なくなります。ライトを点ければ大丈夫、ライトを点けるとそこに現れるのは美しいお尻です、ある意味昼よりも目立ちますね。
また、庭に穴を掘った際、天気が晴れているとは限りません。雨かもしれない、雪かもしれない、また断水するような状況ですから、台風や大雨かもしれない、そうした状況で屋外に出て、そして穴の掘れる庭ですから、足下は土です。雨でぬかるんだ土の中、トイレをつかうことはなかなか難しいところがあります。
では、庭にテントなどを張って、そこに穴を掘るのはどうでしょうか。これでしたら、外から見える問題や、雨問題を解決できます。でも、その穴は何回使いますか?使用するたびに穴を埋めて、テントをずらして、また穴を掘って、というのは相当に大変です。毎回穴を埋めないとしたら、どうでしょう、自分が堀った穴を使おうとするとき、前のアレがコンニチワしている状況ですが、これはなかなか厳しくないでしょうか。
穴を掘るのではなくバケツを置く、これも同じ問題が発生します。それならば、バケツに袋を被せて、その袋を毎回交換すればいい。そうです、つまりその袋こそが、非常用トイレになります。非常用トイレは自宅の便器に被せるだけですぐ使えます、結局これを備蓄して使用するのが一番簡単なのですね。
庭に穴を掘ってトイレにするよりも、簡単で、穴掘り道具やテントが不要な分、恐らく値段も安いです。前世がモグラで、穴を掘ることで喜びを得るタイプの方以外は、非常用トイレを備蓄することを強くお進めします。
本日も、ご安全に!
本日は「非常用トイレ」のお話でした。
それでは皆さま、引き続き、ご安全に!