Voicyそなえるらじお #884 停電時の暑さ対策は?町内避難・ポタ電・備蓄トイレの準備を!
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、7月8日(月)、本日も備えて参りましょう!
いきなり夏!
本日のテーマは「停電時の暑さ対策」のお話です。
北海道を除く全国の広い範囲で、連日命にかかわる暑さが続いています。この暑さは本日7月8日も続く見込みで、関東甲信地方より南の全域に、熱中症警戒アラート及び暑さに対する注意を促す情報が発表されています。
よく、災害級の暑さと表現されますが、熱中症警戒アラートが発表されている状況においては、災害級ではなく、「高温による災害」が発生していると言える状況です。台風や大雪の前には色々な準備と対策をすると思いますが、要するに今同じような状況になっています。高温から命を守る行動を心がけてください。
ということで本日は、停電時の暑さ対策のお話です。
停電時の疎開
夏場や冬場に困るのが停電ですが、とりわけ暑さ対策は電気が止まると何も出来なくなります。冬場の停電に対しては、電気を使わない暖房器具などを用意することができますが、夏場の停電に対して、電気を使わない冷房対策はほとんどありません。
とりわけここ数日のように、最高気温が35度を超えるような猛暑日ともなると、冷房なしの状況は命にかかわりますので、夏の停電対策は重要な防災と言えます。また停電と言えば地震や台風に付随して発生することもありますが、自然現象なしの突発的な停電もありますので、対策が必要です。
夏の暑い日に、突然停電したらどうしたら良いでしょうか。その停電が瞬間的なものであれば、自宅で待機することも考えられますが、原因不明の場合は復旧までの暑さ対策が必要です。災害を伴わない場合は、電気が来ている場所へ一時的に避難することが有効です。
突発停電した場合も、地域の携帯電話基地局はしばらく動作しますので、スマートフォンで電力会社のホームページなどを見れば、停電地域がわかります。これを参考に、最寄りの飲食店なり、ショッピングセンターなり、図書館なり、防災体験施設なり、どこでも良いですので避難をして、暑さをしのいでください。
また自家用車がある場合は、一時的に車の中へ避難するのもよいでしょう。停電の長期化に備えてガソリンを給油しておくのも良いですし、時間があるなら少し高い山などへドライブへ行ってしまえば気温も下がって一石二鳥です。
夜になっても停電が解消しないようであれば、そのまま電気が来ている場所のホテルなどに宿泊することも検討してください。災害を伴わない場合の停電は、通常数時間程度で復旧しますが、長期化しそうな場合は電気がきている場所へ避難することが有効です。
在宅避難対策
自宅に留まる場合は、どのような備えが必要でしょうか。
突発的な停電はどのくらいの時間継続するかがわかりませんので、何時間分・何日分の準備をすれば良いか、を事前に決めることは出来ません。ただ、例えば夕方に停電が発生し、翌朝になっても復旧しない場合は、一時的な避難なり外出なりをして暑さ対策を行えますので、まずは12時間しのぐことを想定するのがよいかと思います。
例えば自宅に住宅用蓄電池があったり、電気自動車とV2H機器などが設置してある場合は、半日程度なら普段と同じように電気を使うことができますので、慌てる必要はなくなります。
ポータブル電源などを用意している場合は、容量により対応可能な時間が変わってきます。バランスの良いサイズは容量1000Wh程度ですが、この容量ですとエアコンなら数時間、冷蔵庫なら最大半日程度、扇風機なら1日程度動かすことができます。突発停電時には、冷蔵庫を維持しつつ、扇風機を回して電気が尽きるまでに復旧することを祈る、という使い方になるでしょうか。
ポータブル電源などを用意しない場合は、充電タイプの扇風機などを準備して、風だけでもあびられるようにするのがよいです。モバイルバッテリーや乾電池スマホ充電器などがあれば、充電タイプの扇風機を長く使うこともできます。
また十分な水分を取ることも重要ですので、飲料水や、スポーツドリンクの粉などは、その他の災害対策をかねて多めに準備をしておきたいところです。さらに、マンション等の場合は、停電すると断水が同時に生じる可能性が高いため、非常用の備蓄トイレの準備も必須です。
汗が出ていても水を飲めばトイレに行きたくなりますが、そのトイレの準備がなければ水を飲むのを控える様になり、これは命の危険に直結します。停電に備えた暑さ対策には、ぜひ備蓄トイレの準備も行ってください。
本日も、ご安全に!
本日は「停電時の暑さ対策」のお話でした。
それでは皆さま、引き続き、ご安全に!