Voicyそなえるらじお #910 ○月○日に南海トラフ地震が来る!…というデマ情報を活用する
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、8月14日(水)、本日も備えて参りましょう!
風物詩だが許しがたい
本日のテーマは「大地震のデマ」のお話です。
本日2024年8月14日、南海トラフ地震が発生するという情報が流れているそうです。そんな話は聞いたことがないと言う人はラッキーです、こうした情報は全てデマですので、聞く耳を持つ必要は1ミリもありません。と言うことで今回は、定期的に流れてくる大地震発生に関するデマ情報のお話です。
地震予知とは
地震予知はできません。
特に、裏付けや根拠なく、「いつ」「どこに」「どのくらい」と、時間・場所・規模の3つを特定した情報は全て嘘です、SNSやYouTubeでアクセス数を稼いで、収益を得ることが目的のデマですので、相手にしてはいけません。
しかし大地震に関するデマは、害虫のように定期的に沸いて出てきます、というと害虫に失礼なので改めますが、大地震のデマは当たれば予言者、外れても地震がこなくてよかったねと、デマを流す方にダメージが無いため、外れても外れてもデマが流れ続けます。
さらに昨今問題となっているのは、XやYouTubeなどでデマ情報を流し、それが注目をあびると収益が発生するため、ゴミのような情報がお金を生むようになっていることです。というとゴミに失礼なので改めますが、匿名のSNSにおいて情報の内容はどうでもよく、とにかく注目さえ集めればよいので始末に負えません。
現在のところ、科学的な地震予知は実現していません。現在発表中の、南海トラフ地震臨時情報のように、地震が普段より起こりやすくなっています、ただし実際に大地震が来る可能性は100回に1回以下です、という経験則からのお知らせが地震予知的な情報としては精一杯です。
もちろん、政府や大学などの研究ではなく、民間や個人の地震予知の中に、高い精度をほこるモノがあるかもしれませんし、そういうところから科学は進歩する可能性もありますので、科学的な知見にもとづいて発表されている予知情報は、嘘やデマとも言い切れません。
ただ、今のところ予知情報が大地震を的中させて、社会的に役立ったという事例は過去に一度も無いので、根拠のない嘘やデマは論外、また科学的な知見に基づいている予知情報は個人で活用する以上の使い方はしない、というのが得策です。
ということで、直近のSNSなどで流れている、本日8月14日前後に南海トラフ地震が来る、という情報は、根拠や裏付けが無いため、デマです。こうした予知に関わりなく、また南海トラフ地震臨時情報などにも関わりなく、大地震は来るときは来ます、常に備えましょう。
ただ、どうしても「地震予知」が気になる場合は、そうした情報が流れてきたタイミングで、我が家の防災対策・地震対策を見直すとよいかと思います。嘘やデマを少しでも有効活用するための、防衛手段の一種と言えるでしょうか。
本日も、ご安全に!
本日は「大地震のデマ」のお話でした。
それでは皆さま、引き続き、ご安全に!