Voicyそなえるらじお #901 突発的なゲリラ雷雨!最良の対策はお茶を飲んで一休みです
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、8月2日(金)、本日も備えて参りましょう!
お茶でも飲んでゆっくりしましょう
本日のテーマは「ゲリラ雷雨」のお話です。
7月25日に山形県・秋田県で発生した、記録的な大雨による大規模な水害から1週間が経過しました。7月31日の時点で、死者・行方不明者4名、床上浸水349棟、床下浸水654棟という大きな被害をもたらしています。
一方で昨日8月1日、北陸と東北南部が梅雨明けし、残す地域は東北北部だけとなりました。8月の1ヵ月天気予報も発表され、例年よりも暑い夏になりそうだという発表もあり、暑さや台風などへの備えが必要なシーズンになっています。
さらに、この時期には突発的なゲリラ雷雨への警戒も必要になります。先日関東地方でゲリラ雷雨が発生し、あっという間に目の前の道路が沈んでいく様子が、SNSなどで多数ポストされました。これについては、昨日お話した「インプレゾンビ」も大量に湧くという二次被害も生じておりますが、ぜひ前回の放送もお聞きください。
ということで今回は、ゲリラ雷雨のお話です。
ゲリラ雷雨は一瞬で
ゲリラ雷雨をもたらす積乱雲は、別名を入道雲やかなとこ雲といいます。一昔前の積乱雲は、夏の風物詩として印象深い存在でしたが、昨今の積乱雲はゲリラ雷雨による災害をもたらす恐ろしい存在に変化しています。
積乱雲は、突発的な豪雨に加えて、雷、雹(ひょう)、竜巻、ダウンバーストなどの自然現象を同時にもたらします。安全な所から眺める分には「大自然のショー」ですが、屋外で積乱雲に遭遇すると命にかかわりますので、早目の察知・早目の避難が何よりも重要です。
積乱雲は性質上夕方に発生することが多いため、仕事や学校を始め、外出先からの帰宅時に直撃されるケースが多くあります。ちょうど家に帰ろうと思ったら、さっきまで晴れていたのに突然の豪雨、それも恐怖を覚えるレベルでの強烈な大雨が降り、さらに落雷も生じる地獄のような状況が目の前に広がるわけです。
このときどんな行動を取るのが良いのでしょうか。梅雨時期の集中豪雨や台風による大雨は、半日から数日程度降り続くことがありますので、安全を確保しつつなんとか家に帰るための手段を模索します。一方、積乱雲による突発的な大雨は、30分から1時間程度で終わりますので、即時の帰宅を避けて、豪雨が収まるまで建物の中で待っているのが一番良い行動になります。
ゲリラ雷雨では短時間にものすごい大雨が降るため、街中の排水機能をオーバーしてしまい、あっという間に道路が冠水したり、雷や、雹や、竜巻といった現象を伴うこともあります。しかしこれらは、建物の中にいればほぼやり過ごすコトができる現象です。無理に屋外へ出れば命にかかわりますが、建物内にとどまっていれば、スマホで写真を撮る余裕のある大自然のショーになるのです。
ゲリラ雷雨をもたらす積乱雲は、あっという間に発生し、短時間で消えてしまうため、お天気予報でも事前の予測が難しい現象です。そのため、自分が現在いる場所の近くで、雨が降り始める予報をアプリなどでキャッチし、帰宅時に雨の予報が出ている場合は帰宅時間をずらすなどの対応を取ることが有効です。
スマホをお使いであれば、ウェザーニュースアプリや、日本気象協会のtenki.jpアプリなどをインストールし、雨雲の接近通知を有効にしておくことで、自分がいまいる場所に雨雲が接近してきた際に、自動的にプッシュ通知で教えてくれるようにできます。この通知を受けたら、雨雲レーダーなどをチェックし、ゲリラ雷雨のような強烈な状況になっていないかを確認してみてください。
ゲリラ雷雨は待っていればすぐに収まります。無理に帰宅せず、お茶をいっぱい飲むか、スマホでかわいいシマエナガやうずらの画像を見るなど、時間つぶしをしてから安全に帰宅をする様にしてください。
本日も、ご安全に!
本日は「ゲリラ雷雨」のお話でした。
それでは皆さま、引き続き、ご安全に!