Voicyそなえるらじお #918 暴風による窓ガラス被害は自爆が多い?台風事前対策のポイント
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、8月28日(水)、本日も備えて参りましょう!
台風の時点で最強クラス
本日のテーマは「台風対策」のお話です。
台風10号が接近しています。5日ほどまでの予報では、太平洋から本州中央部へ一直線に接近する予測でしたが、台風の気が変わったのか、どうせなら九州から日本全国を見て回りたいと進路を変更し、日本縦断という最悪コースの予測へ変わりつつあります。
本日8月28日に奄美大島付近を北上し、明日8月29日(木)から翌日金曜日にかけて、九州への上陸が想定されていますので、対策をする場合は本日から明日までに完了させるようにしましょう。ということで本日は台風対策のお話です。
暴風対策を
大雨をもたらす気象現象としては、近年線状降水帯などがクローズアップされていますが、こうした大雨と台風の違いは、暴風があるかどうかです。台風のアイデンティティ、台風を台風たらしめる要素は、風の強さです。台風の強さも、大きさも、中心気圧ではなく、風の強さで判断されます。そのため、台風対策の要素としては、大雨に対する備えはもちろんですが、暴風に対する備えが不可欠となります。
暴風対策は2つの方向性があります。ひとつは建物の窓ガラスなどを守る対策。もうひとつは暴風で生じる停電への備えです。停電対策は大地震対策としても重要ですし、昨今の南海トラフ地震臨時情報への対応で、停電対策を見直した家庭も多いと思います。また停電が生じると、同時に断水が発生したり、ガスや給湯機器も使えなくなりますので、結局ライフライン停止に備えた準備全部が必要となります。
一方窓ガラス対策は、台風対策の一環として行われることが多いです。窓ガラス対策は、窓を割る原因を取り除く準備と、窓を守る準備のそれぞれを行います。窓を守る準備としては、理想は、雨戸やシャッターを取り付けておくこと。これらをしめてしまえば、台風の直撃を受けてもほとんど心配はいりませんし、安心感がすごいです。雨戸やシャッターは外構リフォームで後付けもできますので、持ち家で雨戸やシャッターがない場合は、こうした設備を取り付けることを強くお進めします。
直前対策としては、地震対策もかねて飛散防止フィルムを貼り付けたり、最後の簡易手段としてはカーテンやブラインドをしめるだけでも効果があります。窓ガラスが割れてもカーテンやブラインドが下ろされていれば、室内に飛び散るガラスの量を減らせる可能性が高まりますので、そういえばカーテンを着けようと思っていた、という窓がある場合には台風前に実施するのがおすすめです。
さらに窓ガラスを割る原因を取り除く準備としては、屋外の片付けが有効です。暴風による窓ガラス被害は、暴風による風圧ではなく、飛来物が衝突することで大半生じています。そしてその飛来物は、どこか遠くから飛んで来ることもありますが、多くは自宅の庭やらベランダやらにおいてあった私物が原因です。なんてことはない、台風前に散々言われる、飛ぶモノを片付けましょうという忠告を無視して、それが自宅の窓ガラスを砕くというパターンが生じているわけです。
ということで、台風直前対策、飛びそうなものを片付けておきましょう。
本日も、ご安全に!
本日は「台風対策」のお話でした。
それでは皆さま、引き続き、ご安全に!