Voicyそなえるらじお #919 台風時には換気扇を止める?強風と雨の吹き込みを防ぐポイント
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、8月29日(木)、本日も備えて参りましょう!
逆風にそなえる!
本日のテーマは引き続き「台風対策」のお話です。
接近中の台風10号は、強いまたは非常につよい勢力のまま、本日8月29日(木)に九州へ上陸する恐れがあります。大雨と暴風で大きな被害も想定されています、浸水の被害が想定される場所にお住まいの場合は、警戒レベル3・高齢者等避難、警戒レベル4・避難指示が発表されたら躊躇無く避難をしてください。
これから雨風がつよくなる地域の場合は、いまのうちに自分でホテルなどをとってお泊まりしてしまうのもオススメです。早い時間帯の避難であれば、車やタクシーなどを使ってゆっくり移動することもできます。
前回の放送では暴風に対する備えについてお話をしました。窓ガラスを守る対策のお話ですので、ぜひお聞きください。今回は暴風対策の続きとして、換気扇や通風口に関するお話です。
換気扇はしめるべきか
台風などによる暴風に対する直前対策として、換気扇を止めるというものがあります。これは、暴風の影響で換気扇や吸気口などから強い風や雨が吹き込んでくることを避けるためです。
まずは換気扇ですが、キッチン、トイレ、お風呂場などの個別の換気扇や、24時間換気システムの住宅は家全体の換気扇があります。通常換気扇にはシャッターが付いていて、電源を消してファンを止めると、これに連動してシャッターが閉じるようになっていますので、換気扇を止めることで外気の逆流や雨の吹き込みを防止できます。
電気のスイッチに連動してシャッターが閉じるタイプのものや、壁直結の換気扇は電源の紐を引っ張ることで物理的にシャッターが開閉するタイプのものもあります。基本的には電源を止めると外気の侵入が生じるため、シャッターが自動的にしまる作りになっています。
ただし、暴風の状況によっては、シャッターが風で開いてそとから強風や雨が吹き込むこともありますので、逆流が酷い場合は、換気扇の室内側にビニール袋を貼り付けたり、ダンボールを当てて換気扇をふさぐ対応が必要になります。
また風の逆流で、室内に換気扇のホコリなどが噴き出すこともあります。台風の後にトイレやお風呂にいったら、室内に謎のホコリが落ちていたという経験は無いでしょうか。あれは外から吹き込んだホコリではなく、多くの場合換気扇のフィルターやフタに付いていた埃が外からの風で落ちてきたものです。台風直前に、換気扇を掃除機などで簡単に掃除しておくとよいでしょう。
また、24時間換気などに対応して、室内に吸気口・換気口・通風口がある場合は、ここからも強風や雨が吹き込んでくる恐れがあるため、暴風の間は閉じておいた方がよいです。
吸気口は、スライド式のシャッターを手動で閉じたり、本体をプッシュすると蓋が閉じたり、タイプにより閉鎖方法が異なりますので、確認してみてください。レバーがあればスライドしてみる、回せそうな部分があれば回して見る、何もなければ押してみる、これで大抵の吸気口を閉じることができます。
なお、換気扇を止めて吸気口もふさぐと、特に気密性の高い家は外気が入らなくなります。この状態でガスこんろやカセットこんろ、また夏場にはないと思いますが石油ストーブを使用すると、窒息や一酸化炭素中道の恐れがありますのでご注意ください。
また数時間から半日ごとに換気も行いたいところですので、風が強く吹き付けていない方向の吸気口やまどを開けて、外気を入れるようにすることも必要です。
本日も、ご安全に!
本日は「台風対策」のお話でした。
それでは皆さま、引き続き、ご安全に!