Voicyそなえるらじお #902 米不足の不安には米の定期購入で防衛を!生協加入もオススメです
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、8月5日(月)、本日も備えて参りましょう!
常連客がひいきされるのは当然
本日のテーマは「お米の定期購入」のお話です。
先日気象庁は、昨月7月の平均気温が統計以来最高となり、昨年2023年を超えて「最も暑い7月になった」と発表しました。8月もこの暑さが続く見込みで、直近の異常な暑さがさらに加速する、怖い状況になりつつあります。
一方このような状況もあり、猛暑による米不足が続いているというニュース報道などがなされています。6月にもお米不足に関するお話をしましたが、2024年のお米の収穫期を控え、今が1年で最もお米の在庫が減る時期でもあり、スーパーやドラッグストアで米の欠品がつづいているようです。
ということで本日は、お米のお話。
お米食べていますか
普段お米を食べていますか?昨今は食の多様化もあり、ほとんどお米を食べない方も増えていますし、自宅に炊飯器などがない世帯もあろうかと思います。しかし日本においてお米は特別なものです。
日本の歴史は米作りの歴史、日本の国土は田んぼを開発することで切り開かれてきました。河川の治水をして、水を引いて、土地をならし、水田をつくる。こうして日本の現在の姿が作られています。
現在でこそ、国の力はすなわち経済力、GNPやGDPで表現されますが、かつて国の力は「石高」、お米の生産量で表されていました。お米がたくさんとれる土地が強くて偉い、そういう国が日本だったのです。
そのような背景もあり、普段お米を食べていない方であっても、米不足というニュースはなんとなく不安になりますし、炊飯器もないのにお米だけ買っておきたくなる、そんな気持ちになるかもしれません。
定期購入をしよう
一方、精米されたお米は生鮮食品ですので長持ちしません。そのため大量に買いだめをしても、虫にやられたり、酸化して味が落ちますので、食べる分だけ定期的に購入する必要があります。食料備蓄におけるお米の備蓄には、テクニックが必要となります。
ところで、ニュースなどで報じられるスーパーやドラッグストアからお米がなくなる現象、これはお米が生鮮食品であることも原因のひとつです。お米の賞味期限は短いため、お店に大量入荷しても、売り残った分は販売できなくなってしまいます。
このロス分が結構な量となり、全体としては十分お米の備蓄があるのに、賞味期限という枷をかけられるために、お米が足りなくなってしまうという背景もあるのです。例えは悪いですが、配給制度で全員にお米を配れば足りるのに、自由販売にするとロスが生じるので米不足になる、難しい状況になっています。
そこでオススメをしたいのが、お米の定期購入です。お米の定期購入は、お米を1年分予約して購入する仕組みです。生産側にすると、あらかじめ売れる量を把握できますので、計画的なお米作りを行える様になり安定します。流通側においても、賞味期限によるロスが減りますので、仕入と供給を安定させられるメリットがあります。
またお米が凶作になった場合においても、まず定期購入のお米を確保してから、残りを一般の市場に卸す形となりますので、定期購入者にするとお米を安定的に購入できるという大きなメリットを得られます。生産・流通・消費、三方よしの仕組みがお米の定期購入です。
我が家も生協の会員になっていますが、生協にもお米の定期購入の仕組みがあります。毎年お米の予約購入を申し込んでおくことで、1年間は優先的に購入をできる仕組みです。普通のお米より割高ということもなく、定期的にお米を消費するならば、定期購入はよい仕組みと言えます。一時的に購入量を減らすこともできますので、自宅がお米であふれるということもありません。
お米の定期購入は、全国の生協や、お米やさん、農家なども行っています。注意点としては、例えばネットショップやAmazonなどでもお米の定期購入サービスがありますが、これはあくまでも定期的に配送してくれるだけであり、お米を確保してくれているわけではないということです。
お米を安定的に購入する目的の場合は、生産する農家とつながっている仕組みの定期購入を申し込まないと、スーパーやドラッグストアで購入する場合とあまり変わらなくなりますので、その点を確認してください。
ちなみに、生協とコープは同じものというか、生協の略称として使われているのがコープという呼び方です。生協は全国に存在しますが、日本全体でみると三世帯に1世帯が地域の生協に加入しているそうです。
もともと消費者による互助組織として作られてきた生協ですので、お米という大切な食べ物に不安がある状況において、生協を通じたお米の定期購入はよい選択肢ではないでしょうか。
本日も、ご安全に!
本日は「お米の定期購入」のお話でした。
それでは皆さま、引き続き、ご安全に!