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Voicyそなえるらじお #1073 水辺のレジャーに必須なライフジャケット…洪水・津波避難では?

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #1073 水辺のレジャーに必須なライフジャケット…洪水・津波避難では?

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、4月28日(月)、本日も備えて参りましょう!

水遊びで死なないために

本日のテーマは「ライフジャケット」のお話です。

水遊びの際に必ず着用してほしい、と言われるライフジャケットですが、災害時にはどうなのでしょうか。GWでお出かけをされる機会も増えると思いますが、水遊びをする場合は必ずライフジャケットを着用していただきたいと思います。一方、洪水や津波対策としてのライフジャケットは必要なのか、そんなお話です。

水辺のレジャーではライフジャケットが必須です

※一部Grokで作成しています。

ライフジャケットは、補助輪ではなく、シートベルトのようなものです。自転車に乗れるようになるための補助輪とは異なり、どんなに泳ぎが得意でも、予期せぬ事故から命を守るために常に必要な装備です。ライフジャケットはどんな場面で必要でしょうか。答えは、水辺でのすべてのアクティビティです。

ボートやカヤックに乗る場合、泳ぎが得意な人でも波や流れでバランスを崩すことがあります。釣りでは、足元の岩が滑ったり、強風で転倒したりするリスクがあります。子どもが水遊びをする場合、浅い場所でも一瞬の油断が危険につながります。

特に、川の急流や海の強い潮流がある場所では、プロでも予期せぬ事故が起こります。気象条件が急変する場合もあるため、どんな場面でもライフジャケットは欠かせません。

ライフジャケットを着ける効果

最も重要なのは、命を守ることです。水に落ちても浮力を確保し、溺れるリスクを大幅に減らせます。泳げない人はもちろん、泳ぎに自信がある人でも、冷たい水で体が動かなくなったり、衝撃で意識を失ったりすることがあります。そんなとき、ライフジャケットが体を水面に浮かせてくれます。

また、目立つ色のライフジャケットは、救助隊に見つけてもらいやすくなります。時間との戦いである水難事故では、この視認性が命を救う鍵です。警察庁のデータによると、水難事故での死亡事故の多くはライフジャケットを着けていないことが原因です。着けていれば助かったかもしれない命がたくさんあります。

ライフジャケットの選び方と着用時の注意点

選ぶ際は、活動内容や状況に応じたものを選びましょう。桜マーク付きのライフジャケットは、国土交通省が定める安全基準を満たしたもので、特定の場面で必須です。例えば、プレジャーボートや漁船など、船舶に乗る場合、桜マーク付きのライフジャケットが法律で義務付けられています。また、急流でのカヤックやオフショアの釣りなど、高い浮力と耐久性が必要な場面でも、桜マーク付きが求められます。

一方、桜マーク付きでないライフジャケットでも、日常的なレジャーでは十分な場合があります。湖や穏やかな川でのカヌー、岸辺での釣り、子どもが管理されたプールで遊ぶ場合など、比較的リスクが低い場面では、適切な浮力とフィット感があれば、安全性を確保できます。ただし、桜マーク付きのものは信頼性が高いため、可能であれば選ぶことをおすすめします。

着用時は、しっかりフィットさせることが大切です。ベルトを緩めすぎると、浮いたときに脱げてしまうことがあります。逆にきつすぎると動きづらいため、試着して調整しましょう。子ども用は、体重や体格に合ったサイズを選んでください。そして、必ず着けることを忘れないでください。暑さや見た目を理由に脱いでしまう人もいますが、事故は一瞬で起こります。準備運動と同じで、ライフジャケットは水辺のルールと考えましょう。

水害・津波対策では「あるに越したことはない」

では、洪水避難や津波避難におけるライフジャケットは必要でしょうか。

  • もちろん着用するに越したことはないが、必ずしも必須とは言えません
  • 実際に水に飲まれた場合は、ライフジャケットを着用していることで、助かる可能性が高くなります。溺死対策には有効です。
  • 一方、洪水・津波はプールと異なり、みずだけでなく、ガレキ、流されてきた自動車、船、住宅、あるいは燃料、またはそれが燃えているかもしれない。など、浮いているだけでは助からない水面になっている恐れもあります。
  • そのため、大原則としては、洪水なら早めに避難をしてそもそも浸水が生じている状況で外に出ない。津波ならとにかくすばやく高台へ移動して、津波にそもそものみ込まれない。ということが重要です。
  • ライフジャケットを着用することで、歩きにくくなる、荷物を持ちにくくなる、あるいは着用に時間がかかって避難が遅れる、ということが生じるのは避けたい所です。まずは水に捕まらないことが優先ですので、
  • まだ浸水していないならライフジャケットは装着せず、避難を優先する。ただ余裕があればライフジャケットを荷物に追加して、避難先で装着し、万が一避難先が水に飲み込まれた場合の最後の砦とする。
  • が良いかなと思っています。

告知です

Voicy「みんなで子どもをまもるラジオ」のパーソナリティ、ライジャケサンタこと森重裕二さんとコラボ生放送をします。2025年4月30日(水)夜20時から~

本日の放送のコメント欄に、コラボ放送に対するコメント、メッセージ、ライフジャケットにかんして聞いてみたいこと、などをいただければ、生放送で取り上げさせていただきます!

https://voicy.jp/channel/1387/live/5167393

本日も、ご安全に!

本日は「ライフジャケット」のお話でした。

それでは皆さま、引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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