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無酸素状態になっているかの確認方法は?

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最終更新日:

執筆者:高荷智也

「そなえるすとあ」で販売されている「無酸素保存」セット、ガスバリア袋「虫キラー」脱酸素剤「エージレス®」について、よくある質問と回答をまとめました。

Q.正しく無酸素状態になっているか、確認方法はありますか?

A.エージレスアイの色・空気の減り具合・脱酸素剤の状態をご確認ください

チャック袋に玄米やお米と脱酸素剤を入れて閉じたあと、正しく無酸素状態になっているかどうかについては、以下の方法で確認を行ってください。

1)エージレスアイの色

脱酸素剤に「エージレス®」「エージレスアイ®」を用いている場合は、エージレスアイの錠剤の色を確認してください。色が「ピンク色」になっていれば、無酸素状態になっております。

エージレスアイについて

エージレスアイは、酸素濃度に応じて色が変化する、簡易的な酸素検知剤です。

  • 酸素なしピンク色
  • 中間ピンクと紫が混ざった色
  • 空気中紫色

という具合に変化します。

保存時の色の変化について

実際に食品の保存を行う際の、色の変化は次の通りです。

  1. 未開封状態…「ピンク色」
  2. 開封直後…「ピンク色」→数分で「紫色」に変色
  3. 袋へ入れてチャックを閉じると…直後は「紫色」
  4. チャックを閉じて数日~2週間無酸素になると「ピンク色」に戻る
  5. さらに数週間~数ヶ月が経過…無酸素であっても「紫色」に戻る場合がある

エージレスアイの注意点

なお、エージレスアイは高温状態で保管したり、光に当て続けると劣化して色が変わらなくなります、具体的には以下にご注意ください。

  • 直射日光や蛍光灯の明かりに12時間以上当て続けると変色しなくなる場合があります(時間は目安で、光の強さにより変わります)
  • 空気中に長時間放置したり、常温(35度)以上の環境で保管し続けると性能が低下します
  • エージレスアイは変色能力が徐々に低下しますので、再利用はできません
  • 未使用の脱酸素剤とエージレスは、冷蔵庫で保管してください。またエージレスアイに光が当たらないよう、袋や小箱に入れることをおすすめします

2)空気の減り具合

脱酸素剤は、空気に含まれている酸素を吸収します。空気にはおおよそ、窒素8割・酸素2割が含まれていますので、無酸素状態になると袋の中の酸素がなくなり、体積が2割減ります。

初期状態より空気が減った感じがする、あるいは初期の空気が少ないと、大気圧の関係でチャック袋が「真空パック」のような見た目にかわります。このように、空気が減った感じがあれば、無酸素状態になっていると考えられます。

※なお空気の量によっては必ずしも「真空パック」のような見た目にならないこともあります。チャックを閉じた際よりも見た目に空気の量が減っていれば無酸素状態になっています。

3)脱酸素剤の状態

チャック袋に入れて数日~2週間程度経過した脱酸素剤に外から触れて、「やわらかい・砂のような感覚がある」場合は、無酸素状態になっていると考えられます。一方、「かたい・ガチガチに固まっている」場合は、失敗している恐れがあります。

脱酸素剤として用いるエージレスまたは使い捨てカイロは、新品状態では鉄粉が砂のようになっており、振ると「サラサラ」という感触があります。しかし、酸素を限界まで吸って能力を失うと鉄粉が固まり、石のような感触に変わります。

チャック袋に入れた直後は、袋の中の酸素を吸収しますが、酸素がなくなるとそこで反応が止まります。そのまま無酸素状態が維持できていれば、時間が経過してもやわらかいままで維持されますが、袋に穴が開いたりチャックが開いて酸素が入り続けると、最終的にはガチガチになります。これをご確認ください。

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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