備える.jp
サイトメニュー仕事依頼・お問合せ

日本で都市封鎖・外出自粛となった場合の状況・事前対策

初回投稿日:

最終更新日:

執筆者:高荷智也

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大防止のため、都市封鎖や外出自粛が実施された場合に困ること、事前対策や準備について紹介します。

日本で都市封鎖・外出自粛となった場合の状況・事前対策

※2020年・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況は日ごとに変化しています。当記事は執筆時の状況を元に作成したものですので、さらなる最新情報が出ている場合はそちらを優先してください。

当サイトの「新型肺炎・COVID-19」特集ページはこちらです。

都市封鎖・外出自粛が行われた場合の状況について

「東京封鎖」や「首都圏封鎖」とも表現されている都市封鎖(ロックダウン)。あるいは都道府県単位・全国規模での外出自粛(外出禁止令)が実施されると、具体的にはどのような状況になるのでしょうか。

近年の日本で、個人を対象とした移動の自由を制限する処置が行われたことはありませんので、まずは海外で行われている状況を確認します。

海外における都市封鎖・外出禁止令の状況

日本以外の世界各国では、数週間~無期限での都市封鎖・外出禁止措置が行われている国が多くあります。いくつかの海外事例から共通点を抜き出してみると、以下のような対策が行われています。

  • 外出禁止…必需品の買い出し・健康維持のための散歩・病院へ行く行為・社会維持に不可欠な仕事などを除き、原則として自宅に留まる
  • 店舗の営業停止…食料品や生活必需品を除く小売店や、不要不急のサービスを提供する店舗の営業停止(※オンラインによる販売や宅配は維持
  • 学校や各種公共施設の閉鎖
  • イベントや集会などの禁止
  • 罰則規定の有無は国や地域による

各国が行っている都市封鎖・外出禁止令の詳細については、以下のページでまとめていますのでご参照ください。

都市封鎖・外出禁止状態で困ること

実際にロックダウンや外出の制限が行われると、どのような困りごとが生じるのでしょうか。例えば次のような状況が想定されます。

  • 生活必需品の購入が難しくなる…食料品や日用品の販売・流通は維持されるが、「なんとなく不安」に思った人々による買いだめが発生する恐れがある。
  • 不要不急の商品・サービス利用が難しくなる…多くの店舗が営業停止となるため、生活に不可欠な領域以外の店舗利用が難しくなる恐れがある。
  • 各種のイベント・娯楽サービスが利用できなくなる…様々なイベントや行事の開催自粛、娯楽店舗やサービスの営業停止が想定される。
  • 子どもの教育に支障が生じる…幼稚園・小学校・中学校・高校などが閉鎖されたり時間短縮措置がとられるため、教育面での心配が生じる。
  • 倒産する企業が生じて失職の恐れがある…これほどの経済活動縮小が行われると、職を失う恐れがあります…。

教育や失業に対しては、どうにも準備が難しい項目ではあります。せめて物資不足や店舗サービス停止に備えた、生活防衛の手段を検討しておきたいところです。

都市封鎖(ロックダウン)による物資不足・買い占め問題

都市封鎖(ロックダウン)または外出自粛(外出禁止令)が行われた場合に、問題となるのは食料品や各種生活必需品が入手しづらくなることです。

「買い占め」を「二次災害」と捉えて準備する

都市封鎖(ロックダウン)または外出自粛(外出禁止令)が行われて多くの人が自宅に留まるようになっても、国内の食料品・日用品の総消費量は変わりませんので、本来物資不足が生じるはずはありません。

例えば一時的に店頭から姿を消したトイレットペーパーやティッシュペーパーについても、自宅での消費量が増える分、職場や学校での消費量は減りますから、需要が増えるはずは本来ないのです。

しかし実際には、「○○がなくなるかも」という個人の想像、テレビや雑誌による煽り情報、SNSによるデマ情報の拡散などを理由に、買い占めによる物資不足が生じています。

この状況において、理屈やロジックは成立しません。こうした非常時には「買い占め」が「二次災害」として生じるものだと考え、事前に準備をするしかないのです。

※本来は、こうした状況に備えて、常に食料品や日用品のストックを自宅に準備する、「日常備蓄生活」のライフスタイル化が望ましいと言えます。備蓄は平時から常に行い続けるべき、当たり前のスタイルなのです。

準備しておきたい食料品・日用品・家庭用の医薬品について

都市封鎖・外出自粛が大規模に実施されても、食料品・日用品・その他生活必需品の流通・販売網は維持される想定ですので、基本的にモノの入手はできるはずです。

しかし、災害時には理屈抜きで物がなくなる」という二次災害に備えたい場合は、次のような対応を検討してください。

  • 食料品…必ず食べきれる範囲の量で、備蓄を少し増やすようにする
  • 日用品…同様に、必ず使い切れる範囲の量で、備蓄を少し増やすようにする
  • 医薬品…新型コロナウイルスの感染爆発(オーバーシュート)が生じて、医療機関への入院ができなくなった場合を想定し、最低限の自宅看病グッズを準備しておく
  • 個別用品…赤ちゃんのオムツ・お尻拭き・ミルク・離乳食、ペット用品、介護用品なども同様、平時から在庫を持つことが望ましい
  • ライフライン…電気・ガス・水道などのライフラインは維持されるため、ペットボトル水やカセットガスを慌てて購入する必要はない

※なお上記で紹介している備蓄項目の詳細は、「新型コロナウイルス、最悪に備えたい方向けの対応内容」ページの備蓄品リストをご覧ください。

「日常備蓄」と「在庫が常に3つある暮らし」

なお、今回の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策をきっかけに、ぜひおすすめしたい「ライフスタイル」があります。断捨離ミニマリスト思考と真逆になりますが、「在庫を持つ生活」です。

食料品の「日常備蓄

普段食べている食料品の中で、賞味期限が半年以上あるものは、消費しきれる範囲で在庫を多めにキープするようにします。

日用品の「3つの在庫

トイレットペーパー、ティッシュ、洗剤、清掃用品、歯ブラシ、シャンプー、化粧品類、医薬品などの日用品については、無くなってから買うのではなく、常に「3つ」程度の在庫を自宅に確保し、在庫が減るたびに1つを補充するようにする。

数ヶ月~半年分程度の在庫が持てれば、買い占め騒動はほとんど無視できるようになります。3つというのはなんとなく区切りがよいからで、いくつでも構いません。

当たり前にモノが買える社会は、当たり前ではない

単身者や若い方の中には、「うちの冷蔵庫は隣のコンビニだから」という世帯も多いかと思います。しかし便利な現代日本社会」は、「超・高度な流通網」が維持されて初めて実現可能なライフスタイルなのです。

いつでもどこでもモノが手に入る生活、これが奇跡的な環境の上に構築されていることを認識し、ぜひ「モノが手に入らない社会」を前提とした準備を当たり前にしてください。

ライフライン(電気・ガス・水道・通信)の対応について

自宅に引きこもる場合、重要な要素が「ライフライン」の維持です。電気・ガス・水道・通信などが維持されなければ、屋内待機はできませんので、各国とも社会機能を維持するための業務として、ライフラインの維持には注力しています。

そのため、大地震や大規模風水害などの対応と異なり、停電や断水、あるいはゴミ回収の停止などは生じない想定で、各種の巣ごもり計画を立ててよいでしょう。

都市封鎖・外出自粛に備えて、ペットボトル水やカセットコンロを買っておこう、というのはあまり有効な準備ではありません。

…が、もちろん、この期間に大地震や水害が生じないとは言えませんので、感染症対策には不要だが、家庭の防災対策として準備することは常に必要…ということにはなります。

オンラインで入手しづらい・値段が張るものの対応について

都市封鎖(ロックダウン)または外出自粛(外出禁止令)状態になると、食料品や生活必需品以外を扱う店舗は、原則として営業停止となります。

しかし、オンラインによる販売は維持、具体的には、ネットショップ・通信販売・テレビショッピングなどは利用できますので、ECと宅配便でモノを購入することは可能です。

しかし、物品によってはオンラインで入手しづらいものがありますので、そうしたものは手持ちの在庫を増やしておくとよいでしょう。

各種の嗜好品

嗜好品の対面販売は、制限がかかったり、専門店が営業停止になる恐れがあります。

またオンラインショップで普段から扱っているものであれば影響はありませんが、オンラインでは買いづらい物、あるいは値段が店舗より高くなるものは、消費しきれる量の範囲で購入しておくと、引きこもり中のストレスを少しでも改善できます。

  • お酒・アルコール類
  • 入手ルートが特殊なコーヒー豆、茶葉、特殊な飲料
  • 同じく入手ルートが特殊なこだわり食品、おつまみやスイーツ類

タバコはどうなるのか?

例えばイタリアにおける外出禁止令では、タバコは生活必需品とみなされ、たばこ屋さんの営業は維持されています。

ただ、今回の新型肺炎(COVID-19)に感染した場合、最悪の場合は「肺」の頑丈さが生死を分けます。

タバコの入手はできると思われますが、命をかけた一服となることを意識して、禁煙のきっかけにされるのもよいかと思います…。

衣類・洋服類

服屋・洋品店の営業が維持されるかどうかは国により判断が分かれます。例えばイギリスにおける外出禁止令では、「洋服・衣料品店」は生活必需品ではないとされ、営業停止の対象になっています。

外出禁止状況で、新しい洋服が必要になるケースはあまり考えられませんが、夏場に向けて下着や肌着、薄手の洋服を調達しておきたい場合で、かつオンラインでは買いづらい対象については、先に購入しておくと困らずに済みそうです。

家電や電気製品

衣類と同じく、家電量販店や街の電気屋さんも、生活必需品とみなされず、ショップが営業停止対象になる可能性があります。イギリスでは電気店も営業停止対象とされています。

家電はオンラインで購入することが比較的容易な対象ですので、ネットショップが使える世帯であればあまり困ることはないかもしれません。店舗に行かないと買えない、という場合は、今のうちにアタリを付けておいた方が良さそうです。

サービス業の店舗営業停止に備えておきたいこと

大至急ではない医療行為・健康診断

歯科医や街のクリニックは原則として維持されている国が多い対象です。しかし、不要不急な治療・診療・対応はキャンセルとなったり、飛び込みでの受付ができなくなったりする可能性があります。

  • 審美歯科・美容クリニック…不要不急でないとみなされ、営業停止の恐れも
  • 歯科検診・健康診断・人間ドッグ…一時停止になる可能性。仕事の関係などで、検診を受けておかなければならない場合は、先に済ませた方がよいでしょう。
  • 虫歯治療など…継続されますが、待合室での感染防止対策のため、予約受付のみの対応となる可能性があります。

美容室・床屋・サロン関連

各国の外出禁止令で、美容室・床屋・ネイルサロンなどのお店は営業停止の対象となっています。単純に髪を切っておきたいという場合は早めにすませておきましょう。

ペット関連

ペットフード、ペットの日用品などは必需品とみなされますので、店舗購入に制限はありません。しかし、人間と同じく不要不急のペット向け店舗サービスは停止される恐れがあります。以下の対応を行いたい場合も、先にすませておくとよいでしょう。

  • 急ぎではない検診・診断
  • トリミングなど

自動車関連

カーディーラー・自動車ショールームは、必需品ではないとみなされ、営業停止の対象となる可能性があります。

一方、都市閉鎖や外出禁止令が実施された状態で長距離移動が必要な場合は、自動車移動が最適です。自動車の買い換え・新規購入を検討している場合は、早めに話を進めておくとよいでしょう。

  • 自動車の新規販売は停止の恐れ
  • 車検・修理・メンテナンスのサービスは維持される想定

関連記事

なお、医薬品・食料品・日用品などの購入に関する具体例については、「新型コロナウイルス、最悪に備えたい方向けの対応内容」ページもご覧ください。

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

関連テーマ一覧

  1. 災害とリスク- 危機の対象を知る
  2. 感染症対策
  3. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック対策

備える.jp 新着記事