日常備蓄(ローリングストック)で行う家庭の防災備蓄
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執筆者:高荷智也
余計なお金や手間をかけずに行う、家庭の防災備蓄方法「日常備蓄(ローリングストック)」の具体的な方法を解説。日常備蓄すべき項目のリスト、実施のポイントや事例、また管理の手間をさらに省く「宅内仕送り箱」についても紹介します。
日常備蓄(ローリングストック)とは何か?
日常備蓄(ローリングストック)は、個人が家庭で行う防災対策のひとつで、「普段から消費している」食料品や日用品の買い置きを少し多めに行い、無くなる前に補充することで、お金や手間をかけずに行う防災備蓄の方法です。
お米・乾麺・パスタなどの主食類、カップ麺・缶詰・レトルト食品・菓子類などの賞味期限が長い食料品。ティッシュやトイレットペーパー、衛生用品や生理用品、洗剤やおむつなどの日用品について、「使い切れる範囲」で一定以上の在庫を自宅に確保し、こまめに補充し続けることで、いつ災害が発生しても必要な物資が手元にある状態にすることを目的に行います。
「普通の防災備蓄」の場合
”普通”の防災備蓄の場合は、防災用に用意した飲料水・食料品・日用品などを、専用の場所で保管し、消費期限の直前に入れ替えを行います。家庭の場合、非常持ち出し袋のリュックサックなどに入れる食料などは、この方法で定期的に入れ替えをします。
「日常備蓄」の場合
日常備蓄(ローリングストック)の場合は、防災専用にものを準備するのではなく、「いつも食べている・いつも使っている」食品や日用品を”災害時にも”使うようにします。例えば食品の場合の考え方は次の図の通りです。
これを、食品だけでなく、飲料水や日用品まで広げたものが、家庭で行う日常備蓄となります。それでは、日常備蓄の具体的な方法を、以下より解説します。
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日常備蓄(ローリングストック)の方法とポイント
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日常備蓄(ローリングストック)の利点・5つのメリット
「日常備蓄」は安価かつ簡単に備蓄を行うことができ、さらに買い占めや非常時に強く、平時のトラブルにも対応可能になります。「普通の防災備蓄」に対して日常備蓄(ローリングストック)の優れる利点・具体的なメリットについて解説いたします。
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