鳥インフルエンザの脅威
本当の怖さはこれからだ!
鳥インフルエンザがどんな物で、何が問題なのか?豊富なイラストで分かりやすく解説!
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概要・あらすじ
本書は、「鳥インフルエンザ」の科学的・社会的な特徴や、新型インフルエンザへと変化をする課程の解説、その場合の問題点などを、図・イラストや目を引く文章レイアウトを豊富に挿入することで、できる限り分かりやすく紹介している書籍です。
鳥インフルエンザがどんなもので、どのような問題があるのか、といった点について、たくさんのイラストと読みやすい文章を用いることで、分かりやすく紹介しています。
部分的に挿入される科学的な解説の中にはは、図を見てもなかなか理解しずらい箇所がありますが、それでも全体的には分かりやすさを重視した構成となっているため、類似の書籍の中では、初心者向けの読みやすい書籍であるといえます。
感想・思ったこと
作者の岡田晴恵氏は、国立感染症研究所の研究員で(08年5月時点)、新型インフルエンザパンデミックに対する啓蒙活動に熱心で、多くの関連書籍を発行されております。ただその書籍の多くは、新型インフルエンザの危機を伝えるためにやや恐怖を煽るようなかかれ方をしているものも少なくありません。
しかしその中でも本書は、比較的初期に発行されていることもあるためか、余り危機感を煽るようなかかれ方をされておらず(他書も事実以上のことは書かれていませんが)、「事実はこうです、さてどうしますか?」という形で冷静に情報を伝えております。
ページ数も適度で、文字も大きく、イラストや図が豊富であり、鳥インフルエンザを知るために押さえるべきポイントを押さえた、分かりやすい入門書といえるでしょう。
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書籍の情報
著書名…鳥インフルエンザの脅威
本当の怖さはこれからだ!
著者…岡田 晴恵
出版社…河出書房新社
初版発行日…2004/5/20
紹介文…「MARC」データベース
最悪のシナリオでは全世界で5~6億人が死亡するといわれる「鳥インフルエンザ」のウイルスについて、そのメカニズムと特徴を国立感染症研究所研究員の著者が細かく解説する。さらに対策として何が最も重要かを説く。
目次
- 警告1 異常事態発生
- 二〇〇三~二〇〇四年の鳥インフルエンザの世界的流行は
- これまでの記録にもない異常事態である。
- 警告2 ウイルスの変異
- インフルエンザ・ウイルスは少しずつその顔つきを変え
- 突然大きく変化することがある。その変化には警戒を要する。
- 警告3 強い毒性
- 二〇〇三~二〇〇四年に流行した鳥インフルエンザのウイルスは
- これまでになかったほど毒性の強いウイルスである。
- 警告4 鳥から人への感染
- 鳥インフルエンザに人が感染する可能性は低い。
- だがこれが繰り返されると、ウイルスが人に親和性をもつようになる。
- 警告5 ウイルスの正体
- ウイルスは自分を増やすために人や動物を利用するが
- インフルエンザ・ウイルスはとくにいろいろな動物に感染する能力を持つ。
- 警告6 新型ウイルスへの変身
- 鳥インフルエンザ・ウイルスが次第に
- 人から人へと感染する新型ウイルスに変わってゆく。
- 警告7 インフルエンザの怖さ
- インフルエンザはたんなる風邪ではない
- 死に至ることもある恐ろしい病気である。
- 警告8 身近な対策
- 鳥インフルエンザに対する具体的な防御策も
- 新型インフルエンザ対策の第一歩となる。
- 警告9 恐怖のスペイン風邪
- 一九一八年の「スペイン風邪」は
- 新型インフルエンザがいかに恐ろしいかを物語っている。
- 警告10 最悪のシナリオ
- 強毒性の新型インフルエンザが出現したら
- その影響は計り知れないものとなる。
- 警告11 ワクチンなどの対策
- 新型インフルエンザ・ワクチンの製造には時間がかかり
- それに変わる抗ウイルス薬は供給量が不足している。
- 警告12 地球規模の協力体制
- 新型インフルエンザは国境を越え、世界的に流行する。
- だから世界がひとつになって、対策に取り組もうとしている。