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ゾンビ対策② ゾンビ発生直後の情報収集と分析ポイント

最終更新日:

執筆者:高荷智也

ゾンビから避難するにせよ戦うにせよ、ゾンビウィルスの感染力やゾンビ自体の能力が不明であれば、計画の立てようがありません。ゾンビ発生を見知った場合には、テレビやインターネットの情報を元に、ウィルスやゾンビの特性を把握することがまず必要です。

ゾンビ化の理由・感染方法に関する情報を集める

 ゾンビが同時多発的に発生している場合、ウィルスなどによる空気(飛沫)感染の恐れがありますので、絶対に屋外には出ず室内で情報収集に努める必要があります。一方、ゾンビが発生地点を中心にじわじわと数を増している場合は、接触感染によるゾンビ化と考えられますので、直近ではゾンビに接近しなければ安全です。次の情報収集段階へ移りましょう。

ゾンビ化の拡大が「接触」か「非接触」なのかを見極める

 ゾンビ災害で最も避けるべきことは自身がゾンビ化してしまうことですから、最初に行うべきは「ゾンビ化の理由」を考察することです。テレビやインターネットの情報を参考にして、どうやって人間がゾンビ化しているのかを推測してください。この際特に注意すべきは、感染拡大の方法が「接触」か「非接触(空気感染・飛沫感染)」によるものかを見極めることです。

 接触感染であれば避難時の服装は動きやすさ重視で、戦闘時の服装は頑丈さを重視して選べばよいのですが、非接触による感染の場合は感染防護のための服装、マスク・ゴーグル・防護服などが必要になるため、移動やゾンビとの接触が困難になります。今後の方針を定めるためにも、まずは感染拡大の方法を見極めることが重要です。

1)ゾンビが全世界で同時多発的、かつ爆発的に発生し始めている場合

 ゾンビが全世界同時に爆発的な増加をしている場合は、その原因を探ってください。仮に、オカルトや超常的な力で人間がゾンビ化していたり、または宇宙由来のウィルスが同じタイミングで地上に降り注いでいたりするような場合は、いつ誰がゾンビ化してもおかしくありませんので、周囲の状況には常に気を配りましょう。

 またゾンビが複数の特定地域で爆発的に発生している場合は、ゾンビウィルスによる大規模な空気感染の恐れがあります。この場合、人工的に生成されたウィルスが人為的にばらまかれていることが考えられますので、その地域から離れるように移動の準備を進めてください。また現在該当地域にいる場合は、外気を遮断できる建物の中に大至急避難します。

2)ゾンビが全世界・複数地域でゆっくりと発生し始めている場合

 ゾンビが全世界、あるいは一部の地域内でゆっくり、しかし同時多発的に発生している場合は、潜伏期間が長く発症前から感染力を持つゾンビウィルスが拡大していることが考えられます。これはちょうど、強毒性の新型インフルエンザが流行を拡大させる状況に近いため、空港や港の検疫強化、国家レベルでの国境封鎖、感染者の隔離施策などが必要になります。

 このような場合、発症してゾンビ化する前からウィルスの感染が拡大しますので、接触・非接触いずれの場合であっても誰が保菌者なのかが分かりません。感染を防ぐためには、できるだけ早い段階で自宅などへの籠城を決め込み、有効なワクチンが開発されるまで外出せず、人と会わないことが重要となります。この対応は新型インフルエンザ対策と全く同じです。

3)ゾンビが特定の地域を中心に広がっている場合

 特定の地域を中心にゾンビの発生が拡大している場合は、接触による感染の拡大か、潜伏期間が短い(場合によっては十数秒でゾンビ化するなどの場合も)ウィルスの飛沫感染・空気感染の可能性があります。この場合、まず現場に近づかなければ自身のゾンビ化は避けられますので、引き続き情報収集と避難の準備を行ってください。

 次に確認すべきは、感染方法が接触か非接触によるものかです。ゾンビにかみつかれたりひっかかれたりした者だけがゾンビ化をしている場合は、体液を媒介とした接触感染と考えられますので、ゾンビに触れなければ大丈夫です。一方付近にいる者もゾンビ化をしている場合は空気感染や飛沫感染の恐れがありますので、ゾンビに近づくことも避けるようにします。

ゾンビの身体能力や知能に関する情報を集める

 ゾンビから避難する際、あるいはいずれ戦いを挑む場合においても、ゾンビの能力が分からなければ対策の立てようがありません。そこで、テレビやネットの情報を頼りに、ゾンビの身体能力(走れるか?)・知能水準(武器を使うか?)・人の見分け方(視力・聴力・嗅覚)に関する能力を収集し、ゾンビと対する際の方針をまとめる必要があります。

1)ゾンビの身体能力を見極める

  ゾンビから逃げるにせよ戦うにせよ、ゾンビの身体能力を把握することは重要ですが、まずはゾンビの移動速度を確認してください。歩く速度が人より遅いのか同程度なのか、あるいは走れるのかどうか、走れるとしたらどのくらいの速度でどのくらいの距離を走り続けるのかといった移動能力です。ジャンプするかどうか(跳躍力)も確認しましょう。歩みが遅ければ避難行動も容易ですが、走るタイプの場合は見つからないための対策が必要になります。

 次に上下方向への移動能力を確認します。足下の障害物を乗り越えられるのか立ち往生するのか、段差や階段がある場合に登ることができるのかあきらめるのか、ハシゴやロープをよじ登ってくることができるのか、またバリケードなどが築かれている場合にそれを乗り越えてくるのかどうかなどです。段差を上がれない場合はトラップなども仕掛けやすくなります。

 さらに、引っ張る力の強さ、物を握らせた場合の握力などを確認しておき、万が一ゾンビと鉢合わせになって捕まれてしまった場合などの対応などを検討できるようにしておきます。もちろん実際に捕まれるわけにはいきませんから、遠くから「他人が」襲われているのを観察したり、牽制用の長い棒などを握らせて確認したりという方法になります。

2)ゾンビの知能水準を見極める

 ゾンビの知能水準についても見極めが必要です。一般的にゾンビは人間よりも高い身体能力を持っている(身体へのダメージを気にせず、常に全力全開で行動するため)と考えられているため、人間と同様の知能を持っている場合は太刀打ちがかなり困難になるためです。なお会話ができるようであれば、コミュニケーションを試みるというのも方法のひとつではあります。

 ゾンビの知能を測る際に重要なことは、武器や道具を使うかどうかです。例えばドアノブを回せるのかどうか、石や棒を用いて窓ガラスを割る様な行動を取るのかどうか、また火を恐れるのかどうかなどを確認し、立てこもりなどを行う際にどの程度厳重な体制とするかを検討する材料とします。

3)ゾンビが人を察知する方法(五感の鋭さ)を見極める

 ゾンビは人間を襲う物と相場が決まっていますが、実際に発生したゾンビもそのような特性を持っていた場合、どのように人間を検知しているのかを見極めることが重要です。これは言い換えればゾンビの五感、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の鋭さを図るということになります。もしゾンビ特有の第六感で人間を探し出せるとしたら、その内容も調べる必要があります。

 遠くにいるゾンビに原寸大の人間のパネルを見せて接近するかどうかを確認する、大きな音を立ててゾンビが集まってくるかを試す、夜中に人の衣服や臭いの強い物を路上に出してゾンビの様子をうかがうなど、特にゾンビの目・耳・鼻に関する能力を試したり観察したりすることは重要です。自宅に籠城をするような場合も少しずつ実験できるようにしましょう。

 なお、人間側の体制がある程度整ってきた段階で、可能であればゾンビを捕獲して、安全な場所で身体能力・知能水準・五感の鋭さをテストできるようにするとよいでしょう。この場合はゾンビに少しずつダメージを与えて、ゾンビの動きを止めるにはどこを攻撃するのが有効なのかといった情報も蓄積することになります。

安全な場所、及び今後の推移に関する情報を集める

 武器を持たない民間人は、ゾンビが掃討されるまで自宅や安全な避難所に閉じこもる必要があります。そこで、現在ゾンビが発生している場所を知り、どこで籠城するのか、あるいは避難をするのか、避難の場合にはどの方向へ向かって移動をするのかといった計画を立てます。この際には、国内だけではなく海外の情報にも気を配り、これが世界同時多発的な現象で長期のサバイバルの必要があるのかも見極めることが重要です。

ゾンビが発生している場所を確認する

 ゾンビの発生原因の項目でも触れていますが、今後の避難計画を立てるためにゾンビがどこで発生しているのかという情報を確認します。同時多発的に発生している場合は発生地域になにか特徴や共通点がないかどうか、一カ所からじわじわと感染が広がっている場合にはその感染速度などをニュースや報道から読み解き、避難先を検討する材料にします。

 特に田舎、人口が少ない地域、離島、川の中州のエリアなど、避難先として検討しやすい地域でゾンビが発生していないかどうかについてはよく確認をしてください。事態がすぐに沈静化すればそれでよいのですが、ゾンビの能力やウィルスの感染力が強かった場合は、次第にサバイバルの様相を呈してきますので、安全と思われる場所は複数探しておくことが重要です。

ゾンビ災害の推移を見極める

 ゾンビ災害、ゾンビウィルス・パンデミックがどの程度の期間継続するか、どのくらいの被害をもたらすかについては、ゾンビウィルスの感染力とゾンビの身体能力や知能水準によって定まりますので、事前に予測することは困難です。接触感染のみで歩みが遅いゾンビであれば、いずれ警察なり自衛隊なり(海外であれば軍隊)が鎮圧を図ると考えられます。

 一方ウィルスが空気感染をするタイプのものであったり、ゾンビが疾走したり、道具を用いたりするような状況の場合は、人間の手に負える物ではありませんのでいずれ社会機能が崩壊し、じり貧状態になっていくことが考えられます。こうした状態で生き延びるためには早期に安全な場所を確保して身を潜めることが重要ですので、初期の情報収集が大切なのです。

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也Tomoya Takani
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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